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花の生命力を多くの人に届け、心を育む仕事がしたい

花き栽培が盛んな新潟県だからできる、花を愛で、心を癒し、命の大切さを伝える仕事を。その思いから、丸山裕介さんは、ギフトやカルチャー、インテリア、ブライダル、花育活動などの幅広い分野で、花の魅力を発信している。県の花チューリップに込めた思いとは?

はな正 専務取締役 丸山 裕介さん
Profile / 1985年、三条市生まれ。関東の大学を卒業後、家電量販店勤務を経て、2013年に家業のはな正に就職。県内5店舗を管轄し、経営に携わる。実はスイーツ男子でもある。「その乙女心を仕事に生かしています」

 そもそも新潟県は、チューリップやユリ、アザレアなどの花や球根の生産が盛ん。中でもチューリップは切り花出荷量で全国1位を誇る。
 県内5店舗とWEBで花の販売を行う花店に勤務する、丸山裕介さんの一番のお気に入りもチューリップだ。「当社は入社試験で、一番好きな花を聞くんです。私が入社する時も『チューリップ』と答えました。みんなが知っている、ザ・お花という感じが好きなんですよ」。家業は花店ながら植物に興味がなかった丸山さんは、大学卒業後、家電量販店に就職。配属先がたまたま新潟市で、県外から戻って新潟の自然や食べ物の魅力が鮮明に感じられ、また、跡を継いでほしいという家族の期待も高まり、5年後、はな正に就職。「システマチックな世界からアナログへ。同じ販売でも劇的に変わりました。なにしろ、販売するのは生き物だし、ニーズに合わせて、形も大きさも全然違う商品、花束や寄せ植えに作り上げますし」。
 今は、買い付けやアレンジは専任の社員に任せ、社長である父と事業内容の多角化、特にギフト部門の強化に力を入れている。「花が他のギフトと異なるのは、ただ見るものであること。便利とか面白さではなく。そして、その美しさが長くもたないと知りながら贈るんです。生きているものの力、癒しの力が人を引き付けるのでしょう」。その花の魅力と、新潟ならではの和菓子や日本酒などを組み合わせた商品を、観光客の多い店舗で先行販売。手ごたえを感じているという。


 もうひとつ、丸山さんが力を入れているのは、花育だ。イベントや講座を通して、花や植物の楽しみ方や育て方を広め、子どもの心を育む活動を行う。「砂丘や大きな川がある新潟県は、花きの生産に適していて、実際に生産量も多い。栽培風景も見られますよね。恵まれた環境だからこそできることがあると思うんです」。
 また、花の季節も知ってほしいと言う。例えば、花店でチューリップを扱うのは12月末から3月までの限られた期間。「その時だけに咲くと知ると、大切に思う心がもっと育つと思うから」。今年は「にいがた チューリップいっぱいプロジェクト」に参加し、香りチューリップをはじめ新潟県産のチューリップの魅力を発信。「新しい品種も次々に生まれています。多くの人に花に親しんでほしいですね」と語った。

■丸山さんの働く「はな正」

1975年開業。花きの販売、インテリア、イベント装飾、カルチャー、花を通じて心をはぐくむ「花育」など、花を中心に多角的に事業を展開している。

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